ネタバレありの映画批評 ムービー・インプレッションズ

デイ・アフター・トゥモロー

2004年 アメリカ 124分

監督:ローランド・エメリッヒ
出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、エミー・ロッサム

 

アメリカのお家芸、パニック映画の見本

まったくパニック映画の好きなお国柄である。

それがテロリストであれ隕石であれ、突然巻き起こった驚天動地の出来事に人々が右往左往。家族や恋人への愛をごく浅く取り入れながら、CM用素材のインパクトよろしくCGを駆使してまさに空前絶後の映像を作り出す。

ピークを過ぎれば事態はごく自然に収束へ。生き残ったものは失ったものたちの悲しみにくれ、大統領(もしくはそれに類した権力を持った人)が希望めいた言葉で人々を勇気づけエンドロール。

本作もその舞台装置が氷河に変わっただけの、なんということはないお決まりのハリウッド産パニック映画。しかしそれを軽々に揶揄してはいけないだろう。日本人もまた寅さんや水戸黄門などのワンパターンを飽きもせず喜んで観ているではないか。

そもそも多人種・多民族が入り交じっている大国をまとめるには、アジアの某大国のように一党だけの独裁政権で議会及び全土を強権で掌握するか、もしくは民衆の愛国心を異常なまでに高めて団結させるか。

アメリカがこういった映画を量産し、また毎回のように大ヒットを記録するのはひとえに自分たちの国の「強さ」を再確認し自信を得たいからではないだろうか。しかし全世界へ向けて配給するとなればアメリカのナショナリズムだけを描くわけにいかず、CG全開、これでもかと驚愕の映像を作るほかない。

つまりこういった映画を日本人である我々が楽しむためには、ストーリーについてとやかく言うのは無粋というもの。たとえそれが矛盾だらけであっても、お手軽でお気軽な薄っぺらいものであったとしても、「いやーすごいCGだったよ」と興奮して映像のみを評価するのが正しい作法であろう。

いやーまったくすごい氷河でしたよ!(45点)

 

Pocket