ネタバレありの映画批評 ムービー・インプレッションズ

メン・イン・ブラック

1998年 アメリカ 119分

監督:バリー・ソネンフェルド
出演:トミー・リー・ジョーンズ、ウィル・スミス

 

ボケてツッコミ、エイリアンを退治

いかにもアメリカ人が好きそうな映画。

「メン・イン・ブラック」を観た時、’84年に公開され大ヒットしたSFコメディ映画の「ゴーストバスターズ」を思い出した。

「ゴーストバスターズ」より凝っているのが、実は地球上には滞在を許可されているエイリアンがわんさか潜伏しており、それらを監視している組織が「MIB」という設定。

見事(?)MIBの試験を通過したウィル・スミスが組織の内部を案内されるときは、これでもかこれでもかと造形の凝ったエイリアンを出現させ、実はアメリカにはすでにエイリアンが根付いているという設定を印象づけつつ、エイリアンの造形と動きから観客の好奇心をどんどん煽る。

この直後に出動命令が出て、路駐された車の後部座席で行われるエイリアンの出産シーンは本当にばからしくて声を出して笑ってしまった。

この後も寡黙なK(トミー・リー・ジョーンズ)とおしゃべりのJ(ウィル・スミス)がエイリアンを次々と退治していく。
その際の二人の役割は、ボケとツッコミでいうならボケがKでツッコミがJ。
エイリアンの所作を冷静に対処するKに対して、Jが早口のツッコミでまくしたてるというのがこの映画の骨格となっている。

「MIB」という組織自体、アメリカの都市伝説をベースにしているのだが、ほかにもシルベスター・スタローンやスピルバーグ、バスケットボール・プレーヤーのデニス・ロッドマンも実はエイリアンなんだといったアメリカ人のツボを刺激するブラックユーモアがどんどん出てくる。

日本人にしてみれば、藤岡弘や宮崎駿、松井秀喜が実はエイリアン! といったニュアンスだろうか。

アメリカン・ジョーク満載の映画は、とかくアメリカで大ヒットした熱量そのままに期待してしまうと肩透かしを食らうことが多い。
「メン・イン・ブラック」も非アメリカ人として冷静な目で観れば、まあそれなりにおもしろいSFコメディという評価に落ち着くのではないか。(67点)

 

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